最高時速160km走行を支える世界最高水準の技術

高速対応分岐器

38番分岐器
38番分岐器

成田新高速鉄道は、都心から成田国際空港まで最短36分という短時間で結ぶことが求められました。同空港まで短時間で運転するには、線路の分岐する区間においても減速せず運転する必要があります。このため、複線から単線に切り替わる成田湯川駅の空港方に、高速走行に対応できる「38番分岐器」を導入しました。

この分岐器は、上越新幹線の高崎駅で長野新幹線を分岐させるために採用しているものと同様のもので、全長約135mの特殊な分岐器です。これにより、時速160kmで分岐器を通過しても車内の動揺もなく、乗り心地の向上と安全性の確保を図っています。

6現示6灯式信号機

新型スカイライナーの事例
6現示6灯式信号機
6現示6灯式信号機

信号機は、列車を運行する鉄道会社で既に導入している地上信号機により列車を運転する方法とし、新線建設区間では、最高時速160kmの高速走行に対応するため緑色灯を2個点灯させた「高速進行」を示す信号を新たに導入しました。

この信号を表示するのが、「6現示6灯式信号機」です。高速度・高密度の運転における列車間の安全を確保するために、6種類の信号を出すことが出来、視認性の高いLEDを採用しています。

「6現示6灯式信号機」の導入は、国内初の事例になります。

自動列車停止装置

最高時速160kmの高速走行を安全に支えるため、列車を運行する鉄道会社で導入してる新型ATS(C-ATS)を更に改良し、高速運転対応のものを導入しました。

新型のATSは列車が制限速度を超えると、車上側で自動的にブレーキが作動し、制限速度以下になると自動的にブレーキが緩解します。

これにより最高速度から停止信号までに安全に列車を停止させることが出来ます。

高速対応の架線技術

高速対応のき電ちょう架方式による
ヘビーコンパウンドカテナリ式架線
高速対応のき電ちょう架方式による
ヘビーコンパウンドカテナリ式架線

電気を送る架線の方式は、我が国初となる新方式の「き電ちょう架方式によるヘビーコンパウンドカテナリ式」を採用しています。

この方式の特徴は、従来のコンパウンドカテナリ式よりもコンパクトな構成であり、建設資材の削減とともに、保守作業の省力化を図ることができます。

また、最高時速160kmで走行する本線上の架線は、高速走行時に列車のパンタグラフが常に接触するように、新幹線と同様、可能な限り平坦となるように工事しました。

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