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成田高速鉄道アクセス株式会社 成田新高速鉄道整備事業
Narita Rapid Rail Access Co.,Ltd.
コーナータイトル環境への配慮 環境影響評価書(要約)
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◆ 調査、予測及び評価の結果 ◆

大気質(粉じん等) 大気質(二酸化窒素) 大気質(浮遊粒子状物質) 騒音 振動 微気圧波 水の濁り
日照阻害 動物 植物 生態系 景観 人と自然との触れ合いの活動の場 廃棄物等

動物

鉄道施設の存在及び列車の走行

調査結果
 計画路線及びその周辺において確認された動物の調査結果を次表に示す。重要な種としては、哺乳類4種、鳥類72種、両生類4種、爬虫類10種、魚類5種、昆虫類53種、底生動物15種、その他の動物5種が確認された。また、注目すべき生息地として、北印旛沼及びその周辺の水田域が確認された。

項目 確認種数 重要な種
哺乳類 6目9科12種  ジネズミ、ヒミズ、カヤネズミ、タヌキが確認された。
鳥 類 15目38科148種  サンカノゴイ、ヨシゴイ、チュウサギ、トモエガモ、ヨシガモ、ミサゴ、オオタカ、ツミ、ハイタカ、サシバ、チュウヒ、ハヤブサ、ウズラ、クイナ、ヒクイナ、タマシギ、コチドリ、ケリ、イソシギ、オオジシギ、セイタカシギ、コアジサシ、コミミズク、アオバズク、フクロウ、アマツバメ、オオセッカ、キビタキ、オオルリ、コジュリンなどの72種が確認された。
両生類 1目4科6種  アズマヒキガエル、ニホンアカガエル、トウキョウダルマガエル、シュレーゲルアオガエルが確認された。
爬虫類 2目5科11種  クサガメ、トカゲ、カナヘビ、シマヘビ、ジムグリ、アオダイショウ、シロマダラ、ヒバカリ、ヤマカガシ、マムシが確認された。
魚 類 6目13科31種  シラウオ、モツゴ、アカヒレタビラ、メダカ、ヌマチチブが確認された。
昆虫類 18目231科1,479種  アオヤンマ、エサキアメンボ、コオイムシ、ヒメカマキリモドキ、スゲハムシ、ギンイチモンジセセリ、オオチャバネヨトウなどの53種が確認された。
底生動物 18目59科141種  マルタニシ、モノアラガイ、イシガイ、スジエビ、テナガエビ、ヌカエビ、モクズガニ、サワガニ、ホソミイトトンボ、ヤマサナエ、ウチワヤンマ、クロスジギンヤンマ、コオイムシ、オオミズスマシ、コガムシが確認された。
その他の動物 5種  ナカムラオニグモ、オニグモ、コガネグモ、ナガオカモノアラガイ、オオタキコギセルが確認された。

予測にあたっての配慮事項
 ・生息域への影響を低減させるために改変部を極力最小限とする。
(北印旛沼部は湿地帯の消失を最小限とする橋梁構造を採用する。)


予測手法及び予測地域
 鉄道施設の存在については、計画路線と重要な種の生息地及び注目すべき生息地の分布範囲から、生息地が消失・縮小する区間及び重要な種等の移動経路が分断される区間並びにその程度を把握し、影響の程度を科学的知見や類似事例を参考に定性的に予測した。また、北印旛沼の横断部分の鳥類と列車との衝突については、時間帯や天候等を踏まえた予測の実施は知見が乏しく困難であるが、衝突の可能性について鳥類の飛翔高度調査結果及び種の特性を勘案し定性的に予測した。

予測結果
 確認された重要な種の予測結果を以下に示す。

哺乳類
 鉄道施設及び道路の存在により生息地が一部減少する種があるが、周辺には生息可能な環境が存在することから、改変地域に生息する個体は周辺地域にみられるこうした環境の場所へ移動するものと考えられる。ただし、地表式や水路部分(側溝)が連続する区間においては、生息個体の移動阻害が生じると予測される。

鳥類
 重要な鳥類として選定されたトモエガモ、ヨシガモ、ミサゴなど72種のうち、55種については確認地点が計画路線から離れていることや、周辺には生息可能な環境が存在すること等から、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。
 ただし、北印旛沼の計画路線周辺に生息している湿地性希少鳥類の一部の種については、ヨシ原の一部消失や走行する列車との衝突の可能性などにより影響があるものと予測される。また、オオタカなどの猛禽類についても一部営巣場所や狩場などの縮小化により影響があるものと予測される。
・オオタカ
 オオタカについては行動圏解析による高利用域の消失割合、営巣環境調査の結果を基とした営巣可能域の消失割合より、1地区において高利用域である狩場の一部消失による影響が予測される。
・サシバ
 サシバについては現地調査結果及び文献資料等を基とした生息好適地の消失割合、行動圏解析の結果及び文献資料等を基とした生息可能域の消失割合、営巣環境調査の結果を基とした営巣可能域の消失割合より、1地区において好適環境指標地が大きく減少することによる影響が予測される。
・湿地性希少鳥類
 湿地性希少鳥類については種別の生息環境・分布地の消失割合より、一部の湿地性希少鳥類の生息環境に影響があると予測される。

両生類
 鉄道施設及び道路の存在により生息地及び繁殖地が一部減少するが、周辺には生息可能な環境が存在することから、改変地域に生息する個体は周辺地域にみられるこうした環境の場所へ移動するものと考えられる。よって、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。ただし、地表式や水路部分(側溝)が連続する区間においては、生息個体の移動阻害や列車による轢殺が生じると予測される。

爬虫類
 鉄道施設及び道路の存在により生息地が減少する種があるが、周辺には生息可能な環境が存在することから、改変地域に生息する個体は周辺地域にみられるこうした環境の場所へ移動するものと考えられる。よって、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。ただし、地表式や水路部分(側溝)が連続する区間においては、生息個体の移動阻害や列車による轢殺が生じると予測される。

魚類
 鉄道施設及び道路周辺における確認であり、改変区域では確認されていない。また、鉄道施設及び道路には排水路等を設置することで、排水が直接流入し水質が悪化することを防止するため、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。

昆虫類
 改変区域では谷津部の樹林などの生息環境が減少する種があるが、周辺には生息可能な環境が存在することから、改変地域に生息する個体は周辺地域にみられるこうした環境の場所へ移動するものと考えられる。よって、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。
 また、鉄道施設及び道路に排水路等を設置することで、幼虫の生息場所となる水域に排水が直接流入し水質が悪化することを防止するため、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。

底生動物
 橋脚などの設置により、生息場所が一部消失する種があるが、周辺には生息可能な環境が存在することから、改変地域に生息する個体は周辺地域にみられるこうした環境の場所へ移動するものと考えられる。よって、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。
 また、鉄道施設及び道路に排水路等を設置することで、排水が直接流入し水質が悪化することを防止するため、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。

その他の動物
 鉄道施設及び道路の存在により生息地が減少する種があるが、周辺には生息可能な環境が存在することから、改変地域に生息する個体は周辺地域にみられるこうした環境の場所へ移動するものと考えられる。よって、鉄道施設及び道路の存在による影響は極めて小さいと予測される。

注目すべき生息地
 計画路線の北側に隣接する印旛捷水路合流部の一部では、鉄道施設及び道路の存在による影響の可能性があると予測される。また、列車が走行する高さとして設定している10〜15mの高度で飛翔が多数確認されており、列車が走行する高さを飛翔する際には列車に対して回避行動をとると考えられるが、一部の種は薄暗い時間帯や悪天候時には走行中の列車と衝突する可能性がある。

 また、鳥類及び注目すべき生息地については、北印旛沼渡河部における橋梁構造形式の変更を行い、橋梁高さを低く抑えたことにより、重要な鳥類に選定されている種の確認状況では、重要な鳥類の種数が2種、個体数については88個体減少している。よって、当初と比較すると影響は小さくなると予測される。


環境保全措置
☆鉄道施設(道路)の存在に対する環境保全措置

(1)哺乳類、両生類及び爬虫類に関する措置
・盛土、切取部において侵入防止柵を設置することにより、中型哺乳類等の列車による轢殺の回避・低減する。
・側溝にスロープを設置することにより、側溝内に落下した小型哺乳類、両生類及び爬虫類の脱出を可能にする。
・ボックスカルバートの設置により移動経路の確保に努め、哺乳類の生息域の分断の影響を低減する(道路側のみ)。

(2)オオタカに関する措置
・改変された狩り場環境に適応できるように、土地の改変を徐々に行う等の対策を行う。

(3)サシバに関する措置
・谷戸の中央部に止まり場となる杭を立てる等の方策を専門家の意見を踏まえ実施する。
・改変された狩り場環境に適応できるように、土地の改変を徐々に行う等の対策を行う。

(4)注目すべき生息地に関する措置
・湿地性希少鳥類の生息場所として、専門家の意見を踏まえヨシ原を造成することにより、新 たな生息環境を創出する。

(5)サンカノゴイに関する措置
・防音壁を設置し、騒音による影響の低減を図る。

(6)照明による誘引の回避措置(道路側のみ)
・照明による昆虫の誘引低減のため道路外に光が漏れないよう照明の上部に遮光板を設置する。
・照明による昆虫の誘引低減のため昆虫類の誘因性が低い照明を使用する。


☆列車の走行に対する環境保全措置

(1)鳥類に関する措置
・防音壁を設置し、鳥類の列車との直接の衝突を低減する。


評価結果
 鉄道施設及び道路の存在、列車の走行による動物の生息域への影響を低減させるために、改変部を極力最小限とする(北印旛沼は湿地帯の消失を最小限とする橋梁構造を採用する)ほか、環境保全措置として、侵入防止柵の設置、側溝にスロープの設置、オオタカ・サシバに関して段階的な土地の改変の実施(コンディショニング)、サシバに関して新たな生息適地の確保、湿地性鳥類の生息環境(ヨシ原)の代替措置、サンカノゴイに関して防音壁の設置、北印旛沼周辺の橋梁部に防音壁(2m)の設置を行い鳥類の衝突防止を図ることとする。また、道路側において、ボックスカルバートの設置、昆虫類に関して照明の上部に遮光板の設置、誘因性が低い照明を使用することとする。したがって、実行可能な範囲内で環境影響を低減できるものと判断した。
 国等の環境保全施策との整合性については、千葉県の環境保全施策として、「千葉県環境基本計画」があり、この中で「貴重な野生動植物が分布する地域を分断する場合は、動物の生息環境の保全を図ることが可能であること。」が挙げられている。本事業では環境保全措置として、防音壁の設置等により、動物の生息環境の保全を図ることから、「千葉県環境基本計画」との整合性が図られていると判断した。
 また、北印旛沼渡河部における橋梁構造形式の変更を行い、橋梁高さを低く抑えたことにより、当初と比較して、列車と鳥類の衝突に関する影響が低減されたと評価する。国等の環境保全施策との整合性については、橋梁構造形式を変更した場合でも北印旛沼の横断部分に防音壁を設置し、動物の生息環境の保全を図ることから、「千葉県環境基本計画」との整合性が図られていると判断した。


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